今日の外来

こんばんは。
通常土曜日はクリニックを開けないのですが、今週は金曜が祝日で、なかなか予約が入らなかったこともあり、外来をあけました。
コウノメソッドを用いた認知症外来1件、オーソモレキュラー療法の相談外来お二人、丸山ワクチン接種のかたお一人、インフルエンザ予防接種お二人。
これで朝9時から12時までかかってしまいます。
このペースで外来をしていたら倒産するペースかも。。
こうやってゆっくり診察させて頂けるのは今のうちだけかもしれないと、ありがたく外来での会話を楽しませて頂いております。
コウノメソッドのかたは、前頭側頭型認知症
他医でみてもらっていたけど、興奮が強く、座らない、話を聞いてくれないということで、通所中のデイケアの職員が紹介して下さった患者さん。
他医で処方されていたメマンチン10mgはさわらず、ウインタミン、フェルガードで調整していたけれど、もう少し穏やかにしてほしい。。とのことでメマンチン5mgに減量したところ、なんかいい感じ。
フェルガードも100Mではなく、Fに切り替えたのも功を奏している印象。
ご家族の方がよく理解して下さり、コウノメソッドをうまく行かせる為には栄養療法も大事。。とビタミンや鉄の補充にも耳を傾けて下さっています。
逆に失敗出来ない。。と身が引き締まる思いです。

オーソモレキュラー療法の方は、鉄不足とビタミンB不足。
かなり身体がきつい模様。とはいえ、かなりのフェリチン低下(一桁)なので、逆にいうとヘム鉄の補充で比較的速やかに症状回復してくれるのではないかと期待。(先日の溝口先生の講義ではフェリチンが倍になると、体感的にかなり改善すると言っておられた。つまり、フェリチン5の人は10になると体感的に楽になる。50の人を100にするより、より早く倍にできる)
今回の患者さんで印象的だったのはLDHの低値。120台だった。
タンパク質の摂取不足か、補酵素であるB3不足か、B3を産生する腸内細菌そうの悪化か。。
ヘム鉄に関しては、以前8mgのヘム鉄を飲んで胃に違和感を覚えたということだったので、鉄をちょっと減らして6mg、そして食中に飲んで頂くことにした。
また、ビタミンBはマルチをベースにナイアシンを加えて内服していただくことにした。

保険診療に比べて感じるこのプレッシャーはそのうち慣れるものなのか。。

丸山ワクチンの方はすでに10回目。
3-4回目で風邪のような症状があったけれど、いまは消失。なんだか調子がよいとのことであった。
今日はすこし時間があったので、生き甲斐、人生のミッションについてお伺いした。
本業以外にアパートの管理業もしておられ、身障者のかたを時給1000円、食事付きで雇用しているとのことであった。なかなか儲ける仕事ではないけれど、彼らとともに楽しみながらやっているとのことでした。
しっかり使命感を持って人生を歩んでおられる立派なお人だと改めて感心。
やるからにはいやいややるのではなく、楽しみながらやるのが信条だそう。

ともすると、医療者のほうが「してやってる」的な意識をもってしまうけれど、改めて、生活者としてのクライアントを支える存在でありたいと考えた時間でした。