令和発表日に講演会

令和が発表された平成31年4月1日に開設された看護小規模多機能施設『はなまる』さんの社内研修会に呼んでいただきました。
介護施設のスタッフのモチベーションアップ、あるいは認知症の勉強会で呼んでいただくことはありますが、まだ、スタートしていない施設です。
スタッフはこれまでそれぞれの経験上さまざまな患者さんに接してきており、認知症のことや褥瘡のこと、あるいは看取りの話に踏み込んでお話してもいいかと思いましたが、開設者の吉留さんの
「日本一の事業所を目指します」
というコメントを読み、よし、本気で日本一の事業所になる手伝いをしようと決めました。
実際伺ってみると、理念に
『私達は、日本一の事業所を目指します。』
と書いてあるではないですか。
これはきっと開設者も本気です。
どうすればいいのでしょうか?
そもそも「日本一」という言葉が曖昧です。
顧客満足度一位なのか、要介護度改善率なのか、施設での看取り率なのか、施設での生活の長さなのか、、
そこでスタッフのみなさんに
この施設はどんな施設にしたいですか?
と聞いてみました。
終の住処として選んでもらえるような施設。温かい施設。自宅と施設と垣根がない施設。いいリハが受けられる施設。居心地がいい施設。。。
ふむふむ。素晴らしいです。
4月8日から患者さんを受け入れられるそうですから、きっとそういう施設になると確信しています。
でも、ちょっと違う見方をすると、いまある他の施設はそういう施設を目指していないのでしょうか?
そんなことはありません。
きっと、ほかの施設のスタッフに聞いてもみんな口を揃えていいうはずです。
でも理想と現実にギャップが生じているのも事実です。
なぜギャップが生じるのでしょうか?
まずは、『いい施設』の定義が人それぞれ違うこと。
そして、その『いい施設』を自分以外のだれかが作ってくれると思っていること。
『いい施設』が人それぞれなのはある意味仕方がありません。(しかし、日本一を目指すのなら、『いい施設』も具体的になんなのかをよく話あい、意志をある程度統一しておかねばなりません)
人それぞれなのは仕方がないのですが、自分の思っている『いい施設』になるために、まずは自分が何をすべきか自分のこととして出来ていないことがままあります。
『温かい施設』が『いい施設』であれば、朝起きた時にはにっこり笑顔で「おはよう」、部屋の前を通るときにはアイサインを送ったり、近くを通る時には軽く手を添えて「気にしてますよ」とサインを送ったり、ちょっとした表情の変化に声かけしてみたり。。そういう細やかな心遣いが温かさに表れるはずです。
朝の仕事の一環として、機械的にモーニングケアをしていないか、こまめに声をかけているか、ルーチンワークをこなすことが仕事と思っていないか、もう一度自分を見つめ直してみることです。
そのうえで、再度『日本一』にこだわってみました。
「みなさんにこの施設をどんな施設にしたいですか?と伺ったとき、残念ながら日本一の施設にしたいという意見がありませんでした」
先日、元日本ハムファイターズの白井さんのお話をうかがったとき、世界一のチームとそうでないチームの差はなにかを教えていただきました。
それを引用させて頂き、まずは『日本一』を目指さないと『日本一』にはなれないこと。
『日本一』になるためには、そうなる努力が必要であること。
努力の方向性を間違わないこと。
そのためには、どんな日本一をめざし、そのためにはどんな努力をすべきなのか考えること。
を提案しました。
ここで話をかえます。
とは言っても、施設が日本一になってもねえ。。いい施設を実現してもねえ。。所詮は仕事のことだし、自分とは関係ないかな。。と思ってしまったらどうでしょう。
確かにそうかもしれません。
けど、そんな思いで仕事をしていて幸せでしょうか。
講演の話をずっと書いちゃうとどこまでも続いちゃいそうです。
結局スタッフ一人一人の生き方の問題にたどり着きます。
こんな話をしております。
介護施設に限らず、一般の企業でも、また公民館での自治会でもどこでもお話させていただきます。
お気軽にお声かけくださいませ。
最後に、4月1日の記念すべき日に話をさせていただきた吉留さん、はなまるの皆さんに心からお礼を申し上げます。
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