介護のみなさん、がんばれ!

今日は火曜日。週に1回のラジオの日でした。
今日の内容はここ数日FBで述べさせてもらっていることでした。
緊急事態宣言をうけて、スペインやニューヨークのように東京のみなさんが地方に避難してウイルスを拡げる可能性があること、自治体が自立して対策を練る必要があるのではないかというお話をさせていただきました。

街を封鎖しない限り、『東京』が地方でも起こりえます。
北海道がうまく封じ込められたのは、あのタイミングで比較的たくさん感染者がでたため、みんなが北海道に行かなくなったことがベースにあり、かつ、道民のみなさんが不要不急の外出を控えられたかただったのではないかと考えています。

ダイヤモンドプリンセス号は物理的に下船を許されませんでしたが、公共交通機関は動いていますし、移動することは可能ですし、安全なところに身をうつしたいという気持ちも分かります。
そのようなかたは是非、「もしかすると持っているかもしれない」という意識をもち、自分の行動に責任を持って頂きたいと考えています。

さて、今日も本業である、訪問診療に出かけました。
基本的に月に2回、訪問します。
薬を処方しに行く訳ではなく、体調不良は起こっていないか、体調不良に移行しそうな兆候はないか、また、なにかしらの症状に対して薬を処方していれば、その効果を確認し、薬の量や種類を調整するために訪問しています。

なかには体調がすこぶるよく、あまり変化もないというかたもおられますし、この時期に月に2回の訪問が本当に必要か。。と私の方から提案することもありますし、患者さん側から提案されることもあります。
症状が落ち着いていない場合は、いままで通りのほうがいいのではと説明しますが、確かに在宅医療導入当初は月2回以上必要だった患者さんでも、訪問回数を減らしてもいい患者さんもおられます。

これまでも、ただなんとなく訪問していたわけではなく、せっかくお金をいただいてサービスを提供しているわけなので、心臓や肺の音を聞いて、体調変化のチェックだけでは申し訳ないと、一緒に歌をうたったり、つぼを押してみたり、気を入れてみたり、お腹のマッサージをしてみたり、関節を緩めてみたりといろいろして来た訳ですが、もしかすると今はそんなことはせずに、早く帰ってほしいと思っておられるかもしれず、、だとすると、月に2回定期的に訪問するのがなんだか自分勝手なような気もするし、実際、ここ数日はいやがられる雰囲気になってきています。

地方でもこれなので、もしかすると東京はこれが顕著なのかもしれないな。。と思った次第でした。

ただ、訪問診療については患者さんも、ご家族もお医者さんだから、ちょっと言いづらいみたいで、まだ面と向かって「こないで」とはあまり言われません。
ヘルパーさん、マッサージ、訪問入浴、訪問看護についてはかなり肩身の狭い思いをされているようです。そして、それとともに、収入も右肩下がり。

せっかくチームで支える在宅医療ができつつあったのに、うつされるかもしれない。。という疑心暗鬼のために、がんばっていた介護事業所もつぶれかねません。

コロナ問題が終息したあとに、またみんなで在宅医療をしよう。。となっても、そのプレイヤーがいないということになります。

自粛に伴う飲食店の落ち込みや観光業界の冷え込みも深刻ですが、弱者をサポートする人たちも経営が逼迫しています。それも、支えようとしていた人たちから「来ないで」と言われるのです。その人たちの心はどう感じるのでしょう。

ヘルパーさん、マッサージ、訪問入浴、訪問看護みなさん、感染させないように気をつけています。利用者のみなさんの「うつされたらどうしよう」という気持ちも分かります。

お互いを信頼し、助け合うという空気が必要なのではないでしょうか。